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発達基礎講座・幼児後期

◆研修報告◆―『発達基礎講座・幼児後期』―                  o保育士                                              
 
 4回シリーズで受けた研修も今回で最終講座となりました。今回は幼児期後期(5~6歳)について学びました。5歳代は質的に異なる3つの活動を一度にまとめあげて表現できるとともにその3つの活動を連続して切り換えるといった「発達的な3次元」の力が芽生えるとのことです。自分自身や友だちを多面的・形成的にとらえて温かく繊細に評価することができるようになり、集団のルールに従って生活できたり集団での遊びが盛り上がってきます。当番活動やグループ活動を責任を持ってやろうとしたり、やる意義が分かってきて自分たちのことを自分ですることで自信が持てるようになってきます。運動面では足が地面から離れても、様々な抵抗を持った胴体に乗った時にも、てと足を協応させて上手に調整し制御できるようになり力に入れ方を強中弱、長中短の3段階に調整しはじめそれによって円滑にタイミングよく力を制御できるようになります。言葉の面では、「あのね、えーっとね、それからね、わからない…だけどね」などとわかっていても困ることに道筋をつけて伝えようとする様子が見られるようになります。「ディズニーランドに行ったよ」と実際は行ってないのに行ったと話す子どもがいると思うがその子の嘘を嘘と判断せずに、経験がないから願望や友だちから聞いた話を自分のことのように話してしまっていて、嘘をついているわけではないのです。嘘と捉えず大人は子どもにたくさんの経験や体験をさせてあげることが大切であるとはなされていました。この時期は絵画にも変化が出てきて上部に空・基本部に人・下部に土というように画面を3つの単位に区切るなどして3次元の世界を表現する姿が見られてきます。また今までになかった横方向から見た自画像を描くことができるようになります。5歳になると社会性を培う世界が豊かになり、6歳を迎えるころには行動の前に思考し、思考した道筋に添って行動し、さらに思考していくことができはじめます。自分自身や身の周りの世界をきめ細やかに温かく、ふくよかに捉え評価することができ始めます。人は3つの世界(3次元)が保障されないと成り立ちません。例えば毎日自宅と職場の行き来だけではストレスもたまれば楽しみも感じないのではないだろうか。自宅と職場以外の世界は大人にとっても大切であり、それと同様に子どもも自宅と保育園だけではなく友だちの友だちと仲良くなったり、友だちの家に遊びに行ったりするなどして、様々な第3の世界を切り開こうとしているのです。
 計3回の研修を通して、改めて子どもの発達の基礎を学ぶことができ発達過程を知ることで、「この時期にはこんなことができるようになるんだ、こんな配慮が必要なんだ」といろいろなことを考えさせられながらも実践してみたいと思うことがたくさんあってワクワクする研修でした。子の学びを明日からの保育に活かしていけるように頑張っていきたいと思います。



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