◆研修報告◆ ―第57回全国保育研究大会― S保育士
第57回全国保育研究大会に参加させていただきました。私は第一分科会「新たな時代の保育実践」に参加しました。富山県のやまむろ保育園が『子どもたちの豊かな育ちのために』と題して研究発表をしていました。この園は“やってあげる保育”から、子ども自身が“自ら課題を見つけ自発的な行動としてのあそび”を見守る保育を概要にかかげ取り組んでいました。興味を引いたのが、子ども同士で見て学べる環境です。例えば食事の際には、食にあまり興味をもってない子の隣に食欲旺盛の子が座ってパクパク食べている様子を見て、食べるようになっていったとの報告がありました。また食事の量も多いものと少ないものを用意し、子どもに自身に自分が食べられる方を選んでもらうことでほとんどの子が自分で選んだものを完食できたとのことでした。このように、日常の保育の中で選択肢を用意し子どもたち自身に選ばせるという保育を実践することを聞き、改めて子ども同士の影響力の強さはすごいなと実感しました。子どもは保育士が物事を言葉で教えるより子ども同士で一緒にやりながら学んだことの方が身についていけると話されており、経験しながら学ぶことの大切さを学びました。次に発表した自由が丘保育園は『未来を生きる力の基礎を育む保育』という題でした。日々の保育の中で子ども一人ひとりが自分らしく成長し、そこから見えてくる新しい世界を心地良いと感じられるような幼児期を過ごすことを話されていました。2歳になると行動範囲が広がり探索活動が盛んになります。思い通りにいかないと泣いたり癇癪を起したりという発達段階があって、言葉を言い換えれば気持ちの切り替えができず、手を出したりかみつきにつながってしまいます。そこでかみつきのある子の記録を取り、場所・時間・状況・誰にという項目で記入したとのこと。そうすることでかみつく子の気持ちを理解し本人の気持ちを大切にしていく事で他児の存在や思いを大切にしようとする感情が生まれてくると話していました。このお話を聞いて自分のクラスでもかみつきのある子がいるので早速参考にしたいと思いました。
保育経験の浅い私にとって、改めて考えさせられることがたくさんありとても勉強になりました。この研修で学んだことをこれからの保育にも役立てていきたいと思いました。